エコキュートの配管は、設置してくれる業者に全てお任せするのが一般的です。
エコキュートの設置経験がある業者であれば問題ありませんが、中にはエコキュートの専門知識を持つスタッフが在籍していないところもあり、そのような業者に依頼した場合、配管トラブルが起こる可能性が高くなってしまいます。
今回は、エコキュートに使用されている配管や実際にあった配管トラブルの事例、ヒートポンプにおすすめの配管について解説します。
これからエコキュートを設置する予定のある方は、ぜひ参考にしてください。
Table of Contents
1. エコキュートに使用されている配管について
エコキュートには、ヒートポンプ配管、給水配管、給湯配管、浴室配管が使用されています。
まずは、これらの特徴について見ていきましょう。
・ヒートポンプ配管
ヒートポンプ配管は、エコキュートと貯湯タンクをつなぐ役割を担っています。
使用頻度が高いため、エコキュートの中で最も重要な配管だと言えるでしょう。
温度が高いお湯が継続的に流れているため、耐久性の高さが求められる部分でもあります。
また、外気にさらされる場所に設置されているため、紫外線や雨、風などの影響も受けやすいです。
エコキュートに使われている配管の中でも、ヒートポンプ配管は特に不具合が起きやすくなっています。
熱いお湯が通るのに耐熱温度が低いゴムを使用しているため、破裂や破損といった不具合が生じることがあります。
外気にさらされているため、紫外線や風雨に強い素材を使用しないと、劣化が早まってしまうでしょう。
特に、寒冷地の場合は、凍結による破裂も考えられるので、適切な対策を講じる必要があります。
・給水配管
給水配管は、シャワーや蛇口とタンクをつないでいる、水を供給するための配管です。
エコキュートだけでなく、多くの給湯器で使用されている配管です。
・給湯配管
給湯配管は、お湯を供給するための配管です。
シャワーや蛇口とタンクをつないでいる点では給水配管と同様ですが、こちらはお湯が流れます。
エコキュートには、貯湯タンクと呼ばれるお湯を溜める場所があり、そこからお湯を供給するために必要な配管です。
・浴室配管
浴室配管は、お湯の追い焚きや自動保温を行う際に使用されます。
すべてのエコキュートに装備されているわけではなく、フルオートタイプのみに装備されています。
これは、エコキュートには追い焚きや自動保温機能がないタイプもあるためです。
浴槽のお湯が通る場所となり、貯湯タンクと給水口をつなぐ役割を担っています。
2. 配管トラブルの事例3選
エコキュートの配管トラブルには、さまざまなものがあります。
続いて、具体的にどのような事例があったのか、3つピックアップしてご紹介します。
トラブル事例を知っていれば、どのような対策を講じればよいかが分かるので、参考にしてください。
・耐熱性のない配管を使って水漏れが発生した事例
1つ目に紹介するのは、耐熱性のない配管をヒートポンプ配管に使用し、水漏れが発生したというトラブル事例です。
ヒートポンプ配管には約95℃のお湯が断続的に流れます。
専用の配管を使用していれば、約10年の耐久性があるため問題はありません。
しかし、耐熱性のない配管を使用した場合、数年で劣化し、水漏れが発生してしまいます。
水漏れの場所によっては、ヒートポンプ本体に水がかかり、エコキュートの故障につながる可能性もあり、そうなった場合は、エコキュート本体を取り替えなければなりません。
この事例は、エコキュートを設置した業者が適切な配管を理解していなかったことが原因だと考えられます。
・配管が保護されていなかった事例
2つ目に紹介するのは、ヒートポンプ配管の保護がされておらず、劣化による不具合が発生したという事例です。
エコキュートの設置実績が少ない業者や知識が乏しい業者に設置を依頼すると、配管の隅々までしっかり保護されていない場合があり、劣化しやすくなることがあります。
経年劣化で断熱材が縮んでしまい、効果を発揮できなくなることも考えられますので、設置後に配管などを目視で確認し、細部までしっかりと施工されているかを確認することで、防げる不具合です。
– 配管が凍結してしまった事例
3つ目は、凍結トラブルです。
寒冷地では、凍結を想定した対策が講じられているため、基本的に凍結による不具合は起こりません。
しかし、年に数回しか氷点下にならない地域では、凍結対策が行われていません。
そのため、稀に氷点下になると凍結トラブルが起こることがあります。
特に、外気に接しているヒートポンプ配管は凍結しやすい場所です。
寒冷地のような凍結対策をしていない場合でも、冷え込んでいる時には水を出しっぱなしにするなどの対策が必要です。
また、凍結による配管の破裂なども起こり得るため、注意が必要です。
エコキュートの配管トラブルには、このような事例があります。
配管トラブルがエコキュートの故障につながることもあるため、未然に防ぐための対策が重要です。
適切な配管を使用することも非常に重要です。
3. ヒートポンプの配管はコレがおすすめ!
ヒートポンプ配管は、耐熱性や耐候性の高さが重要です。
最後に、どのような配管がおすすめかを見ていきましょう。
・銅管
銅管は、古くから使われている歴史あるパイプで日本でも、給湯分野や空調分野などで使用されています。
エコキュートに使用する場合、往き戻りが独立していて、10mm厚以上の保温材が付いているタイプが適しています。
ただし、配管の長さが長くなると取り回しがしにくくなるため、集合住宅や隠ぺい配管には適していません。
・架橋ポリエチレン管
架橋ポリエチレン管は、給水や給湯、温水暖房で使用されることが多い配管で、耐熱性も高いため、エコキュートに使用することもできます。
戸建てや集合住宅など、さまざまな場面で使用できる点も架橋ポリエチレン管のメリットです。
・アルミ三層管
アルミ三層管は、海外でメジャーとなっている配管で、給水や給湯、暖房配管はもちろん、ガス配管としても使われており、用途は多岐にわたります。
銅管と樹脂管の性能を兼ね備えている点が大きな特徴です。
・フッ素系樹脂ホース
フッ素系樹脂ホースは、耐熱性や耐久性に優れています。
集合住宅のように長い配管が必要な場合でも、取り回しが良く、使いやすさが感じられます。
製品によっては10年のメーカー保証も付いているので、安心感も大きいでしょう。
ヒートポンプ配管は、耐熱性や耐久性の高さを重視して選ぶことで、不具合が起こる可能性を低くすることが出来ます。
エコキュートを設置する際は、業者にどのような配管を使用しているか確認したり、使用したい配管を取り扱っているかを尋ねたりするのも良いでしょう。
4. まとめ
エコキュートを設置する際は、配管トラブルについても把握しておく必要があります。
特にヒートポンプ配管は、外気の影響を受けたり、熱いお湯が内部を通過したりするため、劣化しやすくなっています。
どのような不具合が起こり得るのかを把握していれば、不具合が発生してしまった場合も、焦らずに対応できるでしょう。
これからエコキュートを設置しようと考えている場合は、専門的な知識を持つ業者に依頼し、不具合を未然に防ぐための対策も講じてもらうのが望ましいです。
エコキュートの配管について不具合やお悩みがある方は、ぜひチカラもち群馬店にご相談くださいませ!
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