近年では、ガス給湯器ではなく電気給湯器の「エコキュート」が多く選ばれるようになっています。
エコキュートを導入することで、毎月の光熱費がお得になり、環境にも優しいという点で、導入を検討する方は多いでしょう。
一方で、インターネットでエコキュートについて調べると、「エコキュート おすすめできない」「エコキュート 後悔」といった情報もあります。
そこで今回は、「エコキュートはおすすめしない」と言われる理由や導入の失敗例、後悔しない選び方などについてお話しします。
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エコキュートのデメリット
エコキュートはメリットの多い電気給湯器ですが、導入した人によっては、デメリットを感じられることもあるようです。
導入してから後悔しないように、あらかじめデメリットと言われる部分を把握しておきましょう。
デメリット① 導入にかかる初期費用が高め
エコキュートをおすすめしない理由として、「導入にかかる初期費用が高い」ことが挙げられます。
「家族の人数」や「機能」等によって異なりますが、一般的なガス給湯器であれば、施工費込みで6万~15万円が相場となります。
一方エコキュートは、施工費まで含めると35~60万円が相場となるので、リーズナブルな価格帯のエコキュートが登場しているとはいえ、高く感じられるかもしれません。
初期費用をガス給湯器と比較すると、現時点ではまだエコキュートの方が高額であると言えるでしょう。
しかし、エコキュートはガス給湯器と比べ設置後の光熱費が約3分の1まで安くできるメリットがあります。
なお、ガス給湯器からエコキュートへ交換する場合は基礎工事や電気工事等の費用が必要になる場合が多いので事前に業者に相談しておくことで、予期せぬ出費を抑えることができるでしょう。
デメリット② お湯切れの可能性がある
エコキュートは、基本的に夜間にお湯を沸かして、貯湯タンクに貯めて使います。
都度お湯を沸かす仕組みではないため、使いすぎると貯湯タンク内のお湯がゼロになり、「お湯切れ」を起こしてしまう可能性があります。
一度お湯切れを起こすと、沸かし直すまでに時間がかかる上に、沸かし直す時間帯が昼間なら、夜間より電気代がかさんでしまうケースも考えられます。
エコキュートを導入する場合は、貯湯タンクの残湯量を確認しながら使用したり、家族に合った適切なタンク容量を選ぶことでお湯切れのリスクも軽減されます。
デメリット③ 深夜電力に頼るプランに変更する必要がある
エコキュートが電気代を節約できるのは、主に電気代が安い夜間に沸き上げをおこなうためです。
そのため、エコキュートの導入で電気代を節約したい場合、深夜電力が安く使える料金プランに変更する必要があります。
また、深夜電力が安くなるプランは、昼間電力が割高になるのが一般的です。
契約するプランにもよりますが、10時~17時の時間帯の電気代が高くなりやすいので、エコキュートを使用する際には深夜に稼働するプランにしておく必要があるでしょう。
デメリット④ 騒音問題について聞いたことがある
エコキュートが騒音問題につながる可能性があることも、デメリットとして挙げられます。
実際にエコキュートからする音の大きさは、40db~50db程度と言われています。
40dBは「図書館の館内」や「書店の店内」、50dBは「書店の店内」と同程度の騒音と言われます。
いずれにしても大した音量ではなく、エコキュートは外に設置することから、それほど気になるものではありませんが、エコキュートが稼働するのは深夜であることから、住宅の近辺は昼間とは異なりとても静かです。
そのため、隣家の寝室近くに設置すると、騒音問題に発展してしまうことが稀にあります。
その他にも、隣家の窓や排気口といった音が入りやすい場所の近くに設置するのも、避けた方が良いでしょう。
ブロック塀で周囲を囲まれた場所にヒートポンプユニットを設置してしまい、音が増幅・反響して騒音問題になったケースもあります。
デメリット⑤ 水圧が落ちるケースもある
ガス給湯器に慣れた人がエコキュートを導入すると、以前よりも水圧が劣ると感じることもあります。
実際にガス給湯器は、水道管の水圧をそのまま利用できるため、蛇口をひねると勢いよく水が出てきます。
一方で、エコキュートは一度貯湯タンクに溜まったお湯を使用するため、水道管ほど圧がかかりません。
地域によって差がありますが、水道管の水圧は500kPa程度で、一般的なエコキュートの水圧は170~180kPaになってしまい、しっかりと洗えていないのではないかと不安に感じる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、170~180kPaほどの水圧があれば入浴や水周りで不便を感じることはないので、安心してください。
デメリット⑥ 使用できない入浴剤がある
エコキュートには、入浴剤が使用できるタイプとできないタイプがあり、機種やメーカーによって異なるということを把握しておきましょう。
エコキュートは、セミオートタイプや給湯専用タイプであれば、入浴剤が使え、フルオートタイプでも、制限があるものの入浴剤は使用可能です。
バスタイムを重視する方は、購入や交換の際、入浴剤とエコキュートの相性を見ながら選ぶようにしましょう。
エコキュートが選ばれる理由やメリットについて
続いて、エコキュート導入のメリットを紹介します。
メリット① 給湯にかかる光熱費が約3分の1まで安くできる
エコキュート最大のメリットは、光熱費の節約です。
地域や、各家庭の電気使用量にもよりますが、エコキュートを導入することで光熱費を約3分の1まで安くできると言われています。
パナソニックの「エコキュート ランニングコスト」によると、ガス給湯器は、年間91,000円程度が目安となりますが、エコキュートならば年間36,000円程度と、光熱費を大幅に抑えられます。
月平均でも、ガス給湯器が7,500円程度に対して、エコキュートは3,000円程度です。
導入にあたっての初期費用はガス給湯器より高額ではあるものの、効率良く使えば十分に初期費用分を回収できるでしょう。
メリット② 断水時・停電時に使えるので緊急事態に役立つ
予期せぬ災害やライフラインのトラブルが起きると、断水や停電が考えられますが、エコキュートであれば使用が可能です。
ガス給湯器にはタンクがなく、電気でオン・オフの操作をおこなう必要があるため、電気が復旧しなければ使えません。
しかしエコキュートは、断水時や停電時でも、貯湯タンク内にお湯が残っていれば生活用水や非常用水として利用できます。
ただし、エコキュート内の水は飲用には向いていないため、どうしても必要になった場合には、煮沸してから使用するようにしましょう。
なお、断水時や停電時は、湯温調整ができない可能性があるため、湯温に注意しましょう。
メリット③ 火を使わないので火災リスクが低減
灯油やガスを使った給湯器と異なり、エコキュートは自然冷媒や電気を利用してお湯を沸かし、火を用いてお湯を沸かすような仕組みではないため、火災リスクを低減させることが可能です。
また、ガス漏れや一酸化炭素中毒などの不安事項もなくなりますので、エコキュートならば、小さな子供がいる家庭やお年寄りのいる家庭でも安心して使えるでしょう。
メリット④ 太陽光発電システムがある住宅と相性良し
太陽光発電システムがあれば、昼間の割高になりがちな時間帯でもお得に沸き上げをすることができます。
昼間は自家発電の電気を使用して、夜間は通常より安い電気を購入すれば良いので、月々の電気代をさらに安くすることもできるでしょう。
電気代が高くなりがちな「昼間の沸き上げ」も、太陽光発電システムを導入していれば、それほど負担になりません。
さらに近年、太陽光発電システムとの連携を前提としている「おひさまエコキュート」も注目を集めています。
自家発電の電力を使うため電気代の高騰を受けにくいほか、昼間に沸き上げを行うため放熱ロスが少なく済むことから人気を集めているエコキュートです。
メリット⑤ 子供やお年寄りの入浴見守りに便利な機種も
エコキュートの機能は時代に合わせ年々進化しています。
三菱のエコキュートに搭載されている「キラリユキープ」は深紫外線で菌の増殖を抑えたり、「ニオイ」や「にごり」を抑制し、キレイなお湯を長時間保ってくれます。
また、子供やお年寄りの見守りに便利な機能を搭載した機種もあります。
例えば、コロナのエコキュートには「音声モニター」機能があり、簡単操作で最長60分もの間、浴室内との通話が可能です。
保温追い炊きを一時停止し、高温差し湯も同時にロックできるので、突然熱いお湯が出て火傷する心配もありません。
他にも浴室の入退室時にランプが点灯したり、バスタブに入っているときだけ特別なサインが出たりする製品もあるため、離れた場所から入浴を見守れます。
メリット⑥ 補助金が出るケースもある
エコキュートは発売当初、本体価格だけで70万円程度と今以上に高額な製品でした。
一方で、環境に配慮した優れた製品であることから、エコキュートの購入にあたって国が補助金を支給していることがあります。
2024年現在では、高効率給湯器の設置を対象とした「給湯省エネ2024事業」が行われています。
補助金の対象となるエコキュートは、高効率な給湯器の導入支援を目的とした条件が設けられており、補助金額は最大13万円となります。
また、電気温水器からエコキュートへの交換時には、撤去するための加算としてさらに5万円が補助されます。
具体的にエコキュート補助金について知りたい方は、ぜひこちらの情報をご覧ください!
【2024年最新版】エコキュート補助金の最新情報!~給湯省エネ2024事業~
エコキュート5大失敗例と後悔しない選び方
この章では、エコキュートを導入して後悔したという方が挙げる理由を紹介します。
上手く電気代を節約できない
「エコキュートを導入したのに、上手く電気代を安くできなかった」という失敗例があります。
エコキュートを導入するにあたって、電気料金プランの見直しは必須です。
エコキュートは夜間にお湯を沸き上げるため、基本的には深夜帯の電気代が安いプランに変えれば問題はありません。
しかし、日中の在宅時間が長い家庭もあるでしょう。
そういった家庭では、深夜帯の電気代だけを優先したプランに変更すると、昼間の電気代が割高になってしまいますので、導入前にしっかりと料金プランを見直しを行いましょう。
タンク容量が小さく、お湯切れが激しい
「エコキュートはお湯切れが不安」という方もいらっしゃいます。
お湯切れを防ぐためにも、ご買い手の人数や使用頻度に応じた容量のエコキュートを選ぶことが大切です。
容量が小さければ、当然お湯を溜めておける量も少なくなりますが、その分購入価格を抑えられるメリットがあるでしょう。
しかし、価格を優先して家庭に合っていない容量を選ぶと、お湯切れが頻繁に起こります。
お湯を使いたいときにタンクが空になっていれば、昼間に何度も沸き上げをしなくてはならず、料金もかさむためデメリットしかありません。
エコキュートの良さを最大限に発揮するために、使用容量の事前確認は必須と言えるでしょう。
水圧が低くシャワーに不満
「ガス給湯器よりもエコキュートの方が水圧で劣る」という情報は得ていても、実際に使ってみると、これほどまで違いがあるのかと驚いてしまう失敗例もあります。
水圧が高い地域や住宅に住んでいた場合は、その差を感じやすいでしょう。
実際には生活に不便を感じるほども水圧ではないものの、とくに強めのシャワーが好みの方にとっては、今までとの差に後悔する可能性もあります。
しかし、前述したとおり、エコキュートのシャワー水圧でも体をきれいにすることや浴室の掃除をするためには十分であるので、ご安心ください!
安さにつられて欲しい機能が付いてないものを選んでしまった
エコキュートの価格が決まる要素として、「貯湯タンクの容量」と「製品の機能」が挙げられます。
エコキュートは機能面がシンプルであるほど、価格を抑えられます。
しかし、価格ばかりを優先してしまうと、最新のエコキュートに付いている快適な入浴をサポートする機能や、便利機能は付いてきません。
そのため、実際に使い始めてから、欲しい機能が付いていないと後悔するケースもありますので、購入する前に業者の方としっかりと機能についての確認を行いましょう。
エコキュートで騒音問題に発展してしまった
家屋が密集している住宅地では、エコキュートによる騒音問題に発展したケースもあります。
隣の部屋の寝室から近い位置に室外機を設置してしまったために、訴訟に発展した事例もあり、注意が必要です。
訴訟問題まではいかなくとも、エコキュートの使用を控えるよう隣家からクレームを付けられれば、電気代が安い夜間に沸き上げることも難しくなるかもしれません。
可能な限り、音が反響しない箇所を選ぶ、防音対策を行うなどをすればトラブルを回避することができるでしょう。
まとめ
今回は、「エコキュートはおすすめしない」と言われる理由や、導入の失敗例、後悔しない選び方などについて解説させていただきました。
エコキュートについて検索すると、ネガティブなワードやデメリットを目にするかもしれません。
しかし、それを上回るメリットがあるからこそ、エコキュートは選ばれています。
また、デメリットは、エコキュートの選び方や少しの工夫で解消できることも多いものです。
メリットとデメリットを比較して、メリットが上回るのであれば、ぜひエコキュートの導入を検討してみましょう。
エコキュートの交換や買い替えについて検討されている方は、ぜひチカラもち群馬店にご相談ください!チカラもち群馬店では、最短でお問い合わせをいただいた当日に調査にお伺いさせていただき、即日でお見積もりを案内させていただくことも可能です!
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