パナソニックは、AIやエネルギー消費の無駄を減らすシステムによって、省エネ性の高いエコキュートを提供しています。
また、高圧シャワーや微細なミストの発生など、入浴をサポートする機能も充実している人気のメーカーです。
そんなパナソニックのエコキュートから水漏れが発生した場合、どう対処すれば良いのか疑問に思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回は、パナソニックのエコキュートから水漏れが発生した場合の対処法や発生原因、放置するリスクなどについて解説します。

1.パナソニックのエコキュートからの水漏れを放置するリスク

パナソニックのエコキュートからの水漏れを放置することには、様々なリスクがあります。
そのリスクは以下のとおりです。

・お湯が使えなくなる

エコキュートから水漏れが起きると、お湯が使えない状態になる可能性があるでしょう。
エコキュートには、お湯と水を貯めるための貯湯タンクユニットが備わっています。
タンクの下部に給水された水がヒートポンプユニットに送られ、熱交換器によってお湯が作られることで、タンクの上部に貯められるという仕組みになっています。
作られたお湯は高温であるため、蛇口やシャワーから出す際はタンク下の水を加えて、設定温度に調整した上で給湯されているのです。
熱湯が通過する配管から水漏れが起きていた場合、水の割合の方が多くなってしまい、設定温度よりもぬるい、水しか出ないといった不具合が起きる可能性があります。

・頻繁にお湯切れを起こす

頻繁にお湯切れを起こすようになった場合も水漏れの可能性があります。
エコキュートはタンク内にお湯がないと給湯できないため、たくさんお湯を使った時は沸き直しが必要です。
しかし、特にたくさんお湯を使っていないのにお湯切れが頻繁に起こっている場合、タンク内や配管で水漏れが発生している可能性があります。
エコキュートを設置してから10年以上経過している場合、故障しやすいので水漏れのリスクも高まります。

・電気代や水道代が高くなる

エコキュートからの水漏れは、電気代や水道代がいつもより高くなるリスクがあります。
常に水が漏れた状態となってしまうので、通常時よりも使用量が増え、水道代が高くなってしまうのです。
また、お湯切れが頻繁に起きれば、エコキュートは自動で沸き直しをするため、その繰り返しによって電気代も高くなる可能性があります。
そのため、やたらと電気代や水道代が高い時も水漏れを疑った方が良いでしょう。

・エコキュートや配管周辺が濡れた状態になる

エコキュートから水漏れが起きると、ヒートポンプユニットや貯湯タンクユニット、配管の周辺が常に水に濡れた状態になってしまいます。
結露によって設備周辺が濡れてしまうこともありますが、常にポタポタと水が漏れ出している場合はエコキュートで水漏れを起こしている可能性が高いです。
水浸しの状態を放置すれば、周辺にカビやコケなどが生えやすくなってしまいます。

・熱湯で火傷する可能性がある

ヒートポンプユニットと貯湯タンクを接続する配管が水漏れしている場合、熱湯で火傷する恐れがあります。
ヒートポンプユニットで温められるお湯は約90℃の熱湯なので、万が一漏れ出しているお湯を、水漏れを確認する際に触れてしまう、火傷をしてしまう可能性があります。
特に小さい子どもがいる場合、目を離した隙に水漏れしている部分に近付いてしまい、誤って熱湯に触れてしまう恐れがあるので注意が必要です。

2.エコキュートから水漏れが起きる原因

エコキュートから水漏れが起きる原因には、様々なものが挙げられます。
主に考えられる原因は以下のとおりです。

・エコキュートの移動

エコキュートを移動させた場合、水漏れが起きる可能性があります。
自力で移動させた時に配管の歪みや接続部に隙間ができてしまうと、そこから水漏れが起きてしまうのです。
すぐに水漏れが起きなくても、時間が経つと問題が表面化する可能性があるでしょう。
エコキュートの位置を移動させたい時は、適切に対処できる専門業者に依頼するのが無難です。
自力で移動させると配管の接触不良が起きたり、本体を転倒させてしまったりというリスクがあるので注意してください。

・結露

結露によって水漏れが起きることもあります。
エコキュートのヒートポンプユニットは、空気中の熱を利用して水を加熱しています。
熱を使い冷たくなった空気は室外機から放出され、外との気温差によって設備周辺に結露が発生することがあるのです。
特に暑い真夏は冷たい空気と大きな温度差があるため、結露が発生しやすくなります。
結露は自然現象であり、エコキュートの故障による原因ではないため、運転にも異常が発生する心配はありません。

・配管の損傷

水やお湯が通る配管の損傷も水漏れの原因となり、原因としては、経年劣化・凍結・塩害などが考えられます。
配管は永久的に利用できるものではなく、長年使い続けていれば劣化が進み、最終的に破損してしまう可能性があります。
また、気温が低くなる寒冷地などでは、配管が凍結することもあるでしょう。
凍結によって配管内の水が膨張し、その力によって配管が破裂してしまうことがあるのです。
また、凍結を改善するために配管に熱湯をかけるといった間違った対処方法をした場合、急激な温度変化によって配管が破裂する可能性があります。
他にも海岸周辺で塩害を受けやすい地域の場合、配管の腐食によって破損することがあります。
凍結や塩害が原因の場合、その地域の環境に適したエコキュートを使うことが水漏れ対策にもつながります。

・排水ホースの不具合

結露水などを排水するための排水ホースで不具合が起きている時も水漏れが起きる可能性があります。
例えば、ホース内にゴミが詰まっているとスムーズに排水できず、ホース以外の部分から水が漏れ出してしまいます。
排水ホースは落ち葉やゴミなどが詰まりやすいので、定期的にお手入れを行うようにしましょう。

・メンテナンス不足

エコキュートの定期メンテナンスを怠ることも水漏れの発生につながります。
メンテナンスを行わない場合、エコキュートの不具合や排水ホースの詰まりなどが放置された状態となってしまいます。
たとえ小さな不具合でも年数が経過するとエコキュートに与えるダメージが大きくなり、配管やタンクなどの破損につながってしまう可能性があるのです。
精密機械であるエコキュートを安全かつ正常に使い続けるためには、定期的なメンテナンスを行い、不具合を想起に解決することが大切です。

・寿命による劣化

エコキュートの寿命が近付いており、劣化によって水漏れが起きていることがあります。
エコキュートの寿命は10~15年程と言われています。
設置から10年以上経過している場合、様々な部品で経年劣化が起き、不具合や破損するリスクが高いです。
定期的なメンテナンスで寿命を延ばすことは可能ですが、それでも経年劣化は進んでしまうものであるため、1つのエコキュートを永久的に使い続けるのは不可能です。
そのため、10年以上経過していて水漏れが起きている場合、寿命が近いと考えたほうが良いでしょう。

3.パナソニックのエコキュートから水漏れが起きた時の対処方法

パナソニックのエコキュートから水漏れが起きると、誰でもパニックに陥ってしまうでしょう。
状態が悪化しないためにも、早急に修理を依頼する必要があります。
ここで、パナソニックのエコキュートから水漏れした場合の対処方法をご紹介しましょう。

・販売店や修理サービスに修理の依頼をする

水漏れが発覚したら、エコキュートの購入店や据付してくれた業者、パナソニックの修理サービスに相談してください。
パナソニックの場合、本体・リモコンは1年間、ヒートポンプユニットの冷媒系統は3年間、貯湯タンク(水漏れの場合)は5年間のメーカー保証が適用されます。
故障の原因にもよりますが、保証期間内であれば無償で保証してもらうことが可能です。
パナソニックの修理サービスは専用サイトからWebで依頼、または相談窓口のフリーダイヤルから電話で依頼することができます。
また、購入店・据付店では独自の保証制度を用意していることがあります。
メーカー保証の期限が切れていても、業者独自の保証期間内であれば無償で修理に対応してくれる可能性があるので、相談してみましょう。

・修理までにやっておくべき処置

可能であれば、業者が修理をしにくるまで以下の処置を行っておきましょう。

エコキュートの電源を切る

まずはエコキュートの電源をオフにして使用を注意してください。
ヒートポンプユニットや貯湯タンクで水漏れが起きている場合、漏れ出した水が電気系統の部品に何か影響を与えている可能性があり、トラブルが拡大するリスクがあります。
パナソニック製の場合、エコキュート用のブレーカーを「切」にして、エコキュート本体の漏電遮断器も「切」にすることでエコキュートの電源を切ることが可能です。
漏電遮断器の蓋はネジで固定されているので、ネジを緩めて蓋を開けるようにしましょう。
機種によって漏電遮断器の位置などに違いがあるので、取扱説明書を読んだ上で正しい手順で電源を切る作業を行ってください。

止水栓を閉じる

エコキュートの電源を切ったら、次に止水栓を閉めてください。
止水栓は、エコキュートに水を供給している栓なので、ここを止めることで一時的に水の流れをストップできます。
主に貯湯タンクの下部にあるカバーの中に止水栓があり、近くには水を排水するための排水弁があるため、間違えないように取扱説明書で位置を確認して止水栓を閉じましょう。
止水栓を閉めたのにユニットや配管から水漏れが起きている部分が見つかれば、そこが水漏れの発生箇所と判断できるので、業者にも説明しやすくなります。

4.エコキュートから水漏れが発生したら交換も検討しよう

パナソニック製のエコキュートから水漏れが発生した時、交換するべきかどうか悩む方もいるでしょう。
ここで、エコキュートの交換が必要なケースや交換にかかる費用相場について見ていきましょう。

・エコキュートの交換が必要なケース

エコキュートの交換が必要なケースは、設置から10年以上経過している場合です。
設置からかなり時間が経過していると、経年劣化が進み、不具合や破損が起きやすい状態となっています。
水漏れの修理を行っても、別の個所で水漏れが発生する可能性があるでしょう。
頻繁に水漏れが起きれば修理費も高くなるので、それなら新品のエコキュートに交換した方が水漏れや不具合が起きるリスクを軽減できます。
新しいエコキュートに切り替えれば、表面化していない問題も解消できる可能性が高いです。
設置からそれほど年数が経っていない場合、交換が必要なほどの劣化が起きていないと考えられ、交換だと高い費用がかかるので、修理をオススメします。
ただし、メンテナンス不足によってエコキュートの劣化が加速し、10年未満で故障することも考えられます。
定期的なメンテナンスを怠ったことによる水漏れの場合は、内部の劣化の進行が早く修理では対処できない可能性もあります。
交換するべきかどうか悩んだ時は、業者に点検してもらい、必要かどうかを判断してもらうと良いでしょう。

・エコキュートの交換にかかる費用相場

エコキュートの交換にかかる費用は、40~50万円が相場です。
パナソニック製のエコキュートに交換する場合、工事費込みで35~65万円が相場になります。
交換にかかる費用はエコキュートのグレードや設置場所の状況、工事内容、依頼する業者などによって変わってきます。
そのため、複数の業者に相見積もりをとり、比較して選ぶと良いでしょう。
正しい見積もり金額で比較することが大切なので、現地調査をしてもらった上で見積書を提示してもらってください。
複数の見積書を比較することで、費用相場や相場から大幅に外れた見積もり金額かどうか見極めやすくなります。
また、エコキュートの交換で補助金・助成金を利用できる業者だと、お得に交換できる可能性がありますので、依頼する業者に確認してみましょう。

5.まとめ

パナソニックのエコキュートは高性能ですが、使い続けているうちに水漏れが起きてしまう可能性があります。
水漏れの原因は複数あり、エコキュートの故障・不具合によって発生しているケースは少なくありません。
放置すれば給湯に支障が生じるだけではなく、水道光熱費が高くなったり、エコキュートの破損・不具合が悪化したりする可能性があるでしょう。
水漏れが起きているかもと思ったら、すぐにパナソニックの修理サービスや実績豊富な専門業者に相談して、早急に対処しましょう。

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