「うちのエコキュートには自動配管洗浄機能が付いているから、お風呂の配管掃除はしなくて大丈夫!」
もし、そう思われているなら、少し注意が必要です。
実は、自動洗浄機能だけでは、配管内部の汚れを完全に取り除くことは難しいのが現実です。
この記事では、多くの方が誤解しがちな「自動配管洗浄」の本当の役割と、なぜ定期的な「手動での配管洗浄」が必須なのかを、エコキュートのプロが分かりやすく解説します。
清潔で快適なバスタイムを維持し、エコキュートを長持ちさせるための秘訣が満載です。
ぜひ最後までご覧ください。
自動洗浄だけでは不十分…?
エコキュートを本当に清潔に保つ秘訣とは?
Table of Contents
1. 「自動配管洗浄」と「手動洗浄」は別物!それぞれの役割とは?
まず大切なのは、2つの洗浄機能の役割の違いを理解することです。
例えるなら、自動配管洗浄は「毎日のうがい」、ご自身で行う配管洗浄は「歯医者さんでの定期的なクリーニング」のようなものです。
自動配管洗浄機能とは?
浴槽のお湯を排水する際に、新しいお湯(約10L)を自動で流して、配管内に残ったお湯や細かな湯垢を排出する機能です。
これにより、雑菌が繁殖するのを「抑制」する効果が期待できます。
あくまで日常的な簡易洗浄と位置づけられます。
手動での配管洗浄とは?
市販の専用洗浄剤(例:ジャバなど)を使って、配管内部にこびり付いた皮脂汚れや水垢(バイオフィルム)を化学的に分解し、「除去」する作業です。
半年に一度など、定期的に行うことで配管内を根本からきれいにします。
つまり、日々の自動洗浄で雑菌の繁殖を抑えつつ、定期的な手動洗浄で汚れの根源を取り除く、という両方のケアが不可欠なのです。
2. なぜ見えない配管が汚れるの?汚れの正体と原因
そもそも、お湯が通るだけの配管がなぜ汚れるのでしょうか。
主な原因は、追いだき機能にあります。
追いだきや保温をする際、浴槽内のお湯は配管を通って貯湯タンクの熱交換器へと送られ、温められて再び浴槽へ戻ります。
この時、浴槽内にある皮脂、汗、角質、入浴剤の成分などが、お湯と一緒に配管内を循環します。
これらの汚れが配管内部に付着し、それをエサにして雑菌が繁殖することで、ヌルヌルとした「バイオフィルム」という膜を形成します。
これが、汚れやニオイの主な原因です。
3. 配管汚れを放置する3つのリスク|健康被害の可能性も
配管の汚れを放置すると、様々なトラブルを引き起こす可能性があります。
①お湯の汚れや悪臭

お湯を張ったときに、白や黒のカス(湯垢)が浮いてきたり、お湯から生臭いニオイがしたりするようになります。
②健康への影響
汚れが溜まった配管は、レジオネラ属菌などの雑菌が繁殖しやすい環境です。
体力や免疫力が低下している高齢者やお子様、持病のある方がこの菌を吸い込んでしまうと、発熱や咳、頭痛などを引き起こす「レジオネラ症」を発症する危険性があります。
最悪の場合、肺炎につながるケースも報告されており、注意が必要です。
③エコキュートの性能低下・故障

配管内に汚れが蓄積すると、お湯の循環がスムーズに行われなくなり、追いだき効率の低下につながります。
また、給湯器内部のセンサーや部品に汚れが付着し、故障の原因となることもあります。
故障がしたなと思ったら
チカラもち群馬店にご相談ください
4. 【メーカー別】正しい配管洗浄の頻度と手順(2025年版)
清潔な状態を保ち、故障リスクを減らすために、定期的な配管洗浄を習慣にしましょう。
【洗浄の最適な頻度】
- 基本:半年に1回
- 推奨:3~4ヶ月に1回(以下のようなご家庭)
- ご家族の人数が多い
- 追いだきや保温機能を毎日使う
- 入浴剤を頻繁に使用する(※)
※製品によっては入浴剤の使用が推奨されていない場合もあります。お使いのエコキュートの取扱説明書をご確認ください。
【準備するもの】
- 風呂釜用洗浄剤(1つ穴用)
各メーカーが推奨する洗浄剤(パナソニック「AD-3755-2AH」など)や、市販の「ジャバ(1つ穴用)」などが使用できます。
【配管洗浄のやり方】
基本的な流れは各メーカー共通ですが、操作パネルの名称などが異なります。
必ずご家庭の取扱説明書も併せてご確認ください。
Panasonic(パナソニック)の場合
- 浴槽に、循環口の中心から10cm以上お湯または水をためる。
- 洗浄剤を浴槽に入れ、よく溶かす。
- リモコンのメニューから「諸設定」→「洗浄運転」を選び、決定する。
- 洗浄完了後、お湯を排水し、浴槽をシャワーなどで洗い流す。
- 再度、循環口から10cm以上まで水をため、すすぎ運転(メニューから再度「洗浄運転」を選択)を行う。
- すすぎが終わったら排水し、浴槽フィルターを掃除する。
DAIKIN(ダイキン)の場合
- ふろ自動運転を切る。
- 浴槽に、ふろアダプターの中心から10cm以上お湯または水をためる。
- 洗浄剤を浴槽に入れ、よく溶かす。
- リモコンのふたを開け、「配管洗浄」ボタンを3秒以上押す。
- 洗浄完了後、排水し、浴槽を洗い流す。
- 再度、水をためて「配管洗浄」ボタンを3秒以上押し、すすぎ運転を行う。
- すすぎ完了後、排水する。
CORONA(コロナ)の場合
- 浴槽に、循環口の中心から10cm以上お湯または水をためる。
- 洗浄剤を浴槽に入れ、よく溶かす。
- リモコンの「さし水」または「ぬるめ」スイッチを3秒以上押し、配管洗浄を開始する。
- 洗浄完了の表示が消えたら排水する。
- 浴槽循環口のカバーを外し、歯ブラシなどで掃除する。
- すすぎのため、再度「さし水」または「ぬるめ」を3秒以上押し、きれいな水が出るまで数回繰り返す。
MITSUBISHI(三菱電機)の場合
- 浴槽に、循環アダプターの中心から5cm以上お湯または水をためる。
- 洗浄剤を浴槽に入れ、よく溶かす。
- リモコンの「洗浄」ボタンを押す。(またはメニューから「配管洗浄」を選択)
- 洗浄完了後、排水し、浴槽を洗い流す。
- 再度、水をためて「洗浄」ボタンを押し、すすぎ運転を行う。
- すすぎ完了後、排水し、フィルターを掃除する。
5. こんな時はプロに相談!業者による配管洗浄のススメ

以下のような場合は、専門業者による徹底的な洗浄をおすすめします。
- 自分で洗浄しても、汚れやニオイが取れない
- 長年(2年以上)配管洗浄をしていない
- 中古物件を購入し、前の住人の使用状況が分からない
専門業者は、市販の洗浄剤では落とせないバイオフィルムを、専用の機材(マイクロバブルなど)や特殊な洗剤を使って根本から剥がし取ります。
エコキュートを傷つけるリスクもなく、安心して任せられます。
業者を選ぶ際は、「実績は豊富か」「料金体系は明確か」「保証やアフターサポートはあるか」といった点をしっかり確認しましょう。
料金相場は15,000円~30,000円程度が一般的です。
6. まとめ|定期的な洗浄で安心・快適なバスタイムをしたいならチカラもち群馬店へ!
今回は、エコキュートの自動配管洗浄と手動での配管洗浄について解説しました。
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- 自動配管洗浄は日々の「予防」であり、汚れを完全に除去するものではない。
- 皮脂汚れや雑菌の温床となるバイオフィルムを除去するには、半年に1回の「手動洗浄」が必須。
- 汚れを放置すると、健康被害やエコキュートの故障につながるリスクがある。
- 自分では落とせない頑固な汚れは、専門業者への依頼も有効な手段。
毎日使うお風呂だからこそ、見えない部分まで清潔に保ちたいものですよね。
定期的なメンテナンスで、エコキュートを長持ちさせ、ご家族全員が安心して入れる快適なバスタイムを実現しましょう。
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